【G-motty Blog(ジモッティブログ)】キタキュウのビール好きは良い人ばかり(第12回)「門司港地ビール工房 その2 」

第12回目も北九州市で唯一のビール醸造所を併設したビアレストラン「門司港地ビール工房」をご紹介します。門司港地ビール工房では本場ドイツビールに負けない美味しいビールを提供しています。レギュラービールはヴァイツェン、ペールエール、ピルスナー、アンバーラガー(門司港驛ビール)です。季節限定ビールはフェイスブックやインスタグラムなどで紹介していますので、チェックしてみてはいかがでしょうか。

レギュラービールは4種類。季節限定ビールもあります。

「ビール大国ドイツ」 気風の異なる南部と北部ドイツ

ドイツ純粋令の「ビールには大麦、ホップ、水以外の材料を使ってはならない」との鉄則を頑なに遵守し品質を重んじる伝統的なビールは、日本ではなじみが深いビールです。
ドイツ北部はライトでホップが強めのビールですが、南部は味・色ともに濃くモルトが強めのビールが特徴的です。ベルリン、ハンブルグなどの北部では、ピルスナー発祥の地であるチェコの影響を受けたジャーマンピルスナーが好まれます。特徴は「キレ」のあるビールです。発酵度を高めて残糖を低下させホップ量を比較的多めに添加するので「ドライの苦味のきいた」辛口ビールです。これに対して、ドイツ南部のミュンヘンビールは色の濃い芳醇でやや甘みのある旨味を特徴としているビールです。特に「ボック」スタイルは、濃厚でアルコールの強いコクのあるラガービールとして有名です。北ドイツのアインベックが発祥の地で、アインベックが訛ってアインボックに変わり、さらに短縮されて「ボック(Bock)」と呼ばれるようになったと言われます。しかし、ボックには雄ヤギという意味もあるため「ヤギのキックのように強い」が語源という説もあり、ボックのラベルには雄ヤギが描かれることが多いようです。

「ビール世界史紀行」ビール通のための15章  村上 満箸 引用
知識ゼロからのビール入門   藤原ヒロユキ著   引用

暖かい日に海を眺めながらのビールは、至福の時間です。
3階フロアでは、関門海峡が見渡せます。

ドイツの上面発酵ビール

ドイツのミュンヘンは下面発酵ビールの発祥の地です。ドイツビールはラガービールだけと思われがちですが、ドイツにも上面発酵ビールはあります。スタイルをいくつかご紹介いたします。
ライン河のほとりの街、デュッセルドルフのアルトシュタットにはアルトビールがあります。アルト(=古い)という名称は英国の伝統的な上面発酵方式で醸造された本格的なビールという意味で、色は赤味のある銅色で麦芽由来の甘みはやわらかい味です。
ドイツのケルン市にはケルシュビールがあります。上面発酵のビールですが通常の上面発酵よりも低温で発酵され、さわやかな香りとすっきりした飲み口が特徴です。実は、ケルシュビールはケルンの醸造所で造られたビールにしか許されていない呼称です。門司港地ビール工房の今夏限定ビールのサマーエールはケルシュ製法に似せて造ったすっきりとしたビールです。
バンベルグが発祥とされる「ラオホビール」は「燻製ビール」という意味で、15世紀ごろに生まれたビールです。緑の麦芽をブナで燻煙させ、上面発酵と下面発酵の「ラオホ」があります。スモーキーでパンチの効いたビールです。
バイエルン州を中心としたドイツ南部で好まれるビールは、原料に少なくとも50%の小麦麦芽を使用した上面発酵ビール「ヴァイツェン」は「ヴァイス」(ドイツ語で「白い」を意味する)とも呼ばれます。

「ビール入門」小田良司著
「ビール語辞典」 リース恵実箸  参考

 

門司港地ビール醸造所の職人の方々

門司港地ビール工房のビール職人さんは3人います。ビール醸造職人2年目の宮崎勝也さんは、大学時代毎年琵琶湖で開催される鳥人間コンテストに出場するほど飛行機づくりに夢中でした。卒業後は大手製造業の技術者として就職し、海外ビールをじっくりと堪能する楽しみ方を知って、ビールに対する考え方が変わりました。元来モノを造ることが大好きだったので、次第にビールを造りたいという思いが強くなり、ビール職人に転職されました。工場長の峯松さんや福永さんの下で日々勉強中だそうで、今はビール造りの基本的事項を体得するだけで精いっぱいだと言われていました。

ビール醸造職人の宮崎勝也さん

金子俊博さんは、4年前に門司港地ビールのオーナーに誘われ、現在は門司港地ビール工房の副支配人として従事されています。ビール職人が醸造した門司港地ビールに合うようなフードづくりとアイディアを常に考えています。時折、金子さんはピザ職人さんの恰好をしてピザを焼いています。実は、門司港地ビール工房のほとんどの職員が美味しい手作りピザを作ることができるそうです。驚きです。

ビール酵母で発酵させたピザ生地
門司港地ビール(ヴァイツェン)で煮込んだ焼きカレー

ホール担当の河野正志さんは、もとはフランス料理店のシェフでしたが、門司港地ビール工房のピザ製法を学びたくて現在に至っているようです。門司港地ビール工房のピザはビール酵母で発酵させたピザ生地で、焼きカレーはヴァイツェンビールでじっくり煮込んだカレーです。だから、ビールに相性がピッタリあう料理なのがうなずけます。その他、門司港地ビール工房で提供する料理はどれもビールによく合うものばかりで、ビールとのマリアージュを楽しんでほしいという思いだそうです。

左から水尾治さん、金子俊博さん、河野正志さん

美味しいビールを飲みましょう。

M.mieko

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